先行きが不透明な今こそ「個人年金保険」
財形貯蓄以外の資産形成方法について知りたい看護師に向けて、ここでは「個人年金保険」について説明しています。個人年金保険の仕組みやメリットについて、詳しく見ていきましょう。
「個人年金保険」について解説
個人年金保険は、保険料という形でお金を積み立て、一定の年齢になった時に積み立てた金額に応じて年金などの形でお金を受け取れる仕組みです。公的年金の上乗せを保障する私的年金の1つとして利用されています。公的年金と異なり、加入は任意です。
個人年金保険の種類
個人年金保険には、一生涯年金を受け取れる「終身年金」や、生死に関係なく契約時に定めた一定期間年金が受け取れる「確定年金」、年金額が一定である「定額年金」、運用などによって年金額が増減する「変額年金」など、さまざまな種類があります。契約前にそれぞれの特徴を確認し、自分に合うものを選ぶようにしましょう。
メリット
何といっても老後の資金を確保できることでしょう。私たちは毎月公的年金を支払っていますが、少子高齢化の影響もあり、公的年金だけで老後の生活費を賄うのは難しくなるといわれています。自分で貯めようとしても日々の生活もあるため、なかなか上手くいきません。しかし、個人年金保険なら貯金が苦手な人でも自然に老後資金を貯められるでしょう。口座振替やクレジットカード払いなど払込方式を自由に選べるのも魅力です。
また、個人年金保険の保険料は生命保険料控除の対象なので、「個人年金保険料控除」または「一般生命保険料控除」が適用されます。年末調整や確定申告によって所得税や住民税を節税できますが、すべての個人年金保険が控除の対象となるわけではありません。「年金の受取人が契約者本人またはその配偶者である」「年金の受取人が被保険者と同一である」「保険料が10年以上払い込まれている」「年金の受取開始が60歳以降で、受取期間が10年以上である」の4つの条件を満たす必要があります。
個人年金保険の払込方法は保険会社によって異なります。一括払い、年払い、月払いが一般的ですが、支払総額を抑え、返戻率を高くしたいなら一括払いが最適です。資金に余裕があれば、一括払いを選択するといいでしょう。
また、個人年金保険は据置期間を設けると返戻率も高くなります。据置期間は保険料の払い込みが終了してから年金を受け取るまでの期間のことです。たとえば、60歳で払い込みが終了し、65歳から年金を受け取る場合はその間の5年間が据置期間となります。据置期間中は保険料が運用されるため、据置期間が長いほど受け取る年金額も高くなります。
将来に不安を感じている人におすすめの記事
-
節税効果もある「NISA」と「iDeCo」
NISAとiDeCoは運用益にかかる税が非課税であることが共通しています。併用も可能ですが、NISAには一般NISAとつみたてNISAがあり、どちらかを選択する形になります。1人1口座しか利用できないので注意してください。
-
始め方と注意点
財形貯蓄を利用できるのは制度を導入している職場の従業員だけです。制度がない場合は利用できないので職場に確認しましょう。財形貯蓄は目的によってどれを利用すべきか変わってくるため、使用目的を明確にしておかなければなりません。
-
お金や将来に不安がある人は90%以上
物価高騰による生活費の増加などでお金や将来に不安を募らせている人も少なくありません。その不安を払拭するために、まずは知識を身につけましょう。特に学んでおきたいのは家計管理の仕方や社会保障制度、資産運用です。