財形貯蓄以外の資産形成方法「NISAとiDeCo」

節税効果もある「NISA」と「iDeCo」

節税効果もある「NISA」と「iDeCo」

財形貯蓄以外の資産形成方法について知りたい看護師に向けて、ここでは「NISAとiDeCo」について説明しています。NISAやiDeCoの概要やメリットについて、詳しく見ていきましょう。

NISAやiDeCoが向いている人

NISAとiDeCoはそれぞれ特徴が異なるため、目的に応じて使い分けるようにしましょう。結婚資金やマイホーム資金、子どもの教育資金を準備したい場合はNISAがおすすめです。引き出しに制限がないので、お金が必要になったらいつでも解約できます。ある程度まとまった金額を運用したい人は一般NISA、少額をコツコツ積み立てたい人はつみたてNISAを利用するといいでしょう。
一方、iDeCoは納税額を減らして老後に備えたい人に向いています。掛金には税法上の所得を減らす効果があるため、所得税や住民税の負担を軽減できます。ただし、専業主婦(夫)で無収入の人は節税メリットの対象外となるので注意してください。iDeCoは毎月掛金を払い込み、60歳以降に年金や一時金として受け取れるため、老後資金のためにコツコツ運用したい人にもおすすめです。
NISAとiDeCoは併用できます。毎月の掛け金に余裕があるなら、併用したほうがいいでしょう。ただし、一般NISAとつみたてNISAの併用はできません。

そもそもどのような制度なのか

「貯蓄から投資へ」という話をよく耳にしますが、そもそもNISAとiDeCoとはどのような制度なのでしょうか。
NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」があり、どちらも対象年齢は18歳以上です。投資対象商品は、一般NISAが株式投資信託、上場株式などで、つみたてNISAが一定の条件を満たす株式投資信託などです。どちらも売却益・分配金は非課税です。大きな違いは非課税投資枠と非課税期間で、一般NISAは非課税投資枠が年間120万円で期間は5年、つみたてNISAは非課税投資枠が年間40万円で期間は20年です。
iDeCoは対象年齢が20歳以上60歳未満で、一定の条件を満たせば65歳未満でも可能です。投資対象商品は株式投資信託、定期預金などで、非課税枠は年間14.4~81.6万円です。払出しは原則60歳まで制限が設けられています。

注意点

一般NISAとつみたてNISAは選択制であり、すべての金融機関を通じて1人1口座しかNISA口座を持つことができません。また、2023年度税制改正大綱ではNISA制度を抜本的に拡充・恒久化する方針が示され、2024年から新しい制度がスタートしています。新NISAは仕組みが大きく異なるので注意しましょう。
iDeCoは加入時、加入中、将来受け取る時に手数料がかかります。金額は金融機関によって異なるので、加入前に必ず確認するようにしてください。また、原則60歳まで拠出金の払い戻しや引き出しができず、受け取る金額は運用結果によって異なります。手元の資金が不足しないよう、無理のない金額を設定しましょう。

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